駿台ADVANCE

将来を描く

自分の力で切り拓く!
夢を実現する正攻法
Lecture

ビジョンを描く正攻法
「業種・職種を知る」

将来の目標があり、大学ではそのために必要な学部・学問を選ぶのが進路選択の基本です。
まだ先のことと思わずに、目標を設定するために、できることから行動してみましょう。
目標に向けて、計画・実行・評価・改善を継続している学生は社会から高い評価を受けます。

仕事 × 自分 マッチングのヒント

「業種」と「職種」

 業種とは、メーカー、商社、金融、小売、サービス、情報・通信など、扱う商品やサービスによる分類です。さらに、建設、食品、銀行、証券、旅行、航空など、さまざまな業界に細かく分かれます。複数の業界に渡り事業を展開している例もあります。
 職種とは、営業、商品開発、広報、人事、経理、法務など、仕事の内容による分類です。
 やりたいことがまだはっきりしない場合には、職種から考えてみるのも方法です。自分の強みや特徴と結び付けて考えやすいからです。何をやりたいか、分野から先に考えてしまうと、可能性を限定してしまうことがあります。自分のことを理解したうえで、自分の興味や強み、社会的ニーズなどを考えながら、職業を絞り込んでいくのが正攻法です。

インターンシップ

 インターンシップは今や就職活動の定番プログラムとなっています。仕事・企業説明、職場見学、仕事体験といったガイダンス中心のものから、チームでビジネスを企画しプレゼンテーションする本格的なものまで、内容はさまざまです。大学3・4年生を中心に多くの学生が参加しています。
 インターンシップの大きな目的は、仕事内容や企業理念・社風などを深く理解し、入社後のミスマッチを防ぐことです。新卒で入社した大学卒業者の3年以内の離職率は3割を超えています。情報を集め、十分に検討して仕事や企業を選ぶことが大切なのは言うまでもありません。大学生になってから就職を考えるのではなく、自分の問題として今から将来のビジョンをじっくり考えていきたいものです。

職業・適性のタイプ

 個人の性格や特性と、職業や学問の傾向には共通するタイプがあるとされています。これらがマッチしていれば良い結果となる可能性が高いと言えます。そのモデルを見てみましょう。
モノを扱う:作る、組み立てる、修理する
研究する:探求する、新しい理論や手法を考える
創造する:芸術が得意、アイデアや才能を活かす
人に接する:教える、サポートする、協力する
経営する:モノを売る、お金を稼ぐ、人を率いる
整理する:計算や記録、決まった作業が得意
 例えば、「モノを扱う」は「エンジニア」、「整理する」は「会計・経理」などの仕事が考えられます。ただし、人はいくつかの適性を持っていますから、限定しないで幅広い可能性を考えましょう。

キャリアパス

 大学合格が受験のゴールではないように、就職活動も内定をもらうことがゴールではありません。大学生活は4~6年ですが、社会人生活はその後も長く続きます。大学1年生と4年生で、身に付いた能力や求められる役割が異なるように、社会に出て経験を積んでいき、責任の重い仕事をだんだん任されるようになります。
 キャリアパスとは、企業や仕事において、より高いポジションをめざしてステップアップしていく道筋のことです。例えば研究者も、自らの研究に専念するだけでなく、将来はプロジェクトのリーダーとして管理・マネジメントの役割も期待されることがあるでしょう。職業選びでは幅広い年代の人のアドバイスを聞くことで目標がより明確になります。

COLUMN

就職活動のスケジュール

 国や大学等の要請・申し合わせにより、広報活動(エントリーや説明会など)開始が卒業・修了年度に入る直前の3月1日以降、正式な内定日は卒業・修了年度の10月1日以降となっていますが、年々早期化しているのが現実です。大学は入学後1年生からさまざまなキャリアプログラムを展開しています。

興味 × ビジネス 活躍のフィールド
メーカー

 自動車、航空・宇宙分野、機械、電子・電気、精密機器、化学、金属、建設、医療・薬品、食品など、多岐に渡る分野で開発者・技術者が活躍しています。海外の生産拠点での活動や技術援助のために、グローバルに活躍する人も多くいます。チェレンジ精神や好奇心を活かして新しい技術の開発に挑みます。

コンサルタント

 企業・顧客の問題について専門的な立場から解決策や改善策を提案する仕事です。携わる領域としては「戦略」(企業の経営方針や販売戦略など)、「業務」(コスト削減や業務の効率化など)、「組織・人事」(人事制度や研修制度など)、「IT」(システム導入や管理、ITを活用した販売戦略)などが挙げられます。

商社

 国内外において、ラーメンから航空機まで、ありとあらゆる取引を仲立ちしている総合商社。モノだけでなく、技術・ノウハウ・資金を仲介し、海外での大型プロジェクトに参画するなど、ビジネスが多角化しています。このほか、特定分野に特化した商品・サービスを扱う専門商社があります。

広告・出版・メディア

 広告ビジネスでは、宣伝ツールの制作だけでなく、さまざまなメディアを駆使したりイベントを企画したりしてピーアール活動を総合的に提案しています。また。アニメに代表されるように優れたコンテンツを企画・発信するのが出版・メディアの仕事です。デジタル化が今後も加速していくでしょう。

金融

 金融業界での活躍の舞台は、銀行・証券・保険会社などがあります。規制緩和により、業界を越えたビジネスの融合や、流通・情報通信など、異業種からの金融業界への参入も進みました。インターネットによる取引やキャシュレス化の普及などにより、金融ビジネスのスタイルは大きく変化しています。

マスコミ

 放送、新聞、インターネットなどさまざまなメディアがありますが、それらを融合した展開が進んでいます。情報の真実を見極め正確に伝える使命感が求められます。ジャーナリスト、アナウンサーなど、人気の職業をめざすには、日頃から社会の問題に関心を持ち、勉強を続ける地道な努力が必要です。

小売

 スーパーマーケット、百貨店、コンビニエンスストア、専門店など従来の店舗型の事業展開に加えて、インターネットによる通信販売も暮らしに不可欠な存在になりました。接客・販売だけでなく、店舗マネジメント、販売・マーケティング戦略の立案、仕入れ、人材開発など多岐に渡る業務があります。

ICT

 情報通信の仕事は、システムやソフトウェアの開発、コンピュータ本体や関連機器などのハードウェアの開発、通信事業者やインターネット関連ビジネスなどがあります。システムエンジニア(SE)は、開発・設計の中心的な役割を担い、経験を積んでプロジェクトリーダーなどにステップアップします。社会の問題に関心を持ち、勉強を続ける地道な努力が必要です。

サービス

 交通・物流・エネルギーなどのインフラから、教育、不動産、旅行・ホテル、外食やレジャーまで、便利で豊かな暮らしを支える仕事です。消費者の多様なニーズを掴むことはもちろん、少子高齢化や地域活性化、環境など社会の課題にも目を向け、新しいサービスを開発することが求められます。

ソーシャルビジネス

 環境や貧困、福祉や少子高齢化などの社会的課題の解決を目的とした事業を指します。継続的に収益を上げ、ビジネスとして展開している点が、非営利の活動とは異なります。こうした企業を社会的企業、経営者を社会起業家などと言います。革新的な発想で新しい社会的価値を創出することをめざします。

⇒スペシャリストをめざす正攻法「資格・免許と活かし方を知る」


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