駿台ADVANCE

大学入試の基礎知識

変化をチャンスに!現役合格の正攻法
Topics

思考力・判断力・表現力を鍛える

社会を取り巻く環境の変化に対して不安を感じるのは誰でも同じです。
前向きに受験に取り組むために、これからの時代に「なにが求められているのか」
「それはどうすれば身につくのか」を明らかにしておきましょう。
現役合格の最善の方法は「あたりまえを確実に実行する」ことです

なぜ「思考力」「判断力」「表現力」なのか?

これまでの受験勉強は暗記や問題演習が定番だったでしょう。知識や解法を多く知ることは、学問の基礎としてもちろん大切です。そして、それらを身に付けた上で、実際の社会の問題を解決するために「どのように活用するか」がこれからますます問われてくるのです。例えば少子高齢化や経済格差、環境や感染症など、未知の問題が私たちの前に山積しています。その解決に挑むために、知識や情報を結び付け筋道を立てて考え解を導く能力、他者と議論するために自分の意見を伝える能力を鍛える必要があるのは言うまでもありません。つまり、学びへの姿勢そのものの変化が求められているのです。

今の勉強法をどのように変えればいいのか?

基礎となる知識の習得の必要性は変わりませんので、高校で学ぶ内容は確実に身に付けるべきです。その上で、繰り返しますが「学びへの姿勢」を変えることが大切です。知識をただ受け取るだけでなく、「なぜそうなるのか?」「ほかに考えられることはないか?」など、疑問を持ちながら学ぶことが、学びの質の向上につながります。それは同時に、主体的に学ぶことと言えます。知識や技術は日々進化していますから、自ら学び続けることがこれからの時代には必要です。定期テストの範囲だけを勉強したり、やみくもに暗記したりするような勉強法は、通用しなくなっていると言えるでしょう。

鍛える力の目標(ゴール)は?

大学入学共通テスト(以下、共通テスト)の導入をはじめとする改革は、高校と大学の学習の円滑な接続を図ることが目的です。大学では、自分で専門分野や研究テーマを決めて取り組んでいきます。つまり、知識に加え、大学で学ぶための姿勢が身に付いているかどうかが受験生に求められる目標と言えるでしょう。「なぜ?」と疑問を持ちながら学びを深め、大学で学びたいことを明確にする、興味を持ったことに試行錯誤しながら粘り強く取り組む。こうした経験のある受験生を大学は歓迎します。特に総合型選抜や学校推薦型選抜では、こうした学びの姿勢がより厳しく評価されると考えるべきです。

新しい形式の出題に対応するためには?

共通テストについてはこの後でも紹介しますが、実際の学習や日常生活の場面を題材に思考力・判断力・表現力を発揮して解くことが求められる問題が出題されています。つまり、知識(結果)だけでなく、学習の過程も重視されているのです。自ら調べて知識の幅を広げたり、他者と議論して問題を深めたり、高校の授業に積極的に取り組むことが最善の対策になります。そこから興味・関心を発展させて自主的な学習を進めていくことができれば理想です。高3生は直前期まで共通テスト対策を後回しにすることは避けるべきですし、高1・2生は今から日常の学習を大切にしてほしいと思います。

学習を充実したものにするために、日頃から次の項目を確認して振り返るようにしましょう。

学ぶ力を鍛えるチェックリスト

授業で習ったことだけでなく、関連することや興味を持ったことも自主的に調べている。

知識や結果をそのまま暗記するのではなく、「なぜそうなるのか?」まで考えている。

ニュースや社会の問題に関心を持つように努めている。

自分と異なる見解も受け入れ、幅広い角度から考えている。

自分の考えを筋道を立てて表現する(書く・話す)練習をしている。

⇒2021年度入試を振り返る


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